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Powell's Book's

今回はここ、オレゴン州ポートランドで全米でも屈指の独立系書店、パウエルズブックスを紹介します。創業は1971年、現在ポートランドに6店舗を展開し、オレゴニアン、ポートランダーのみならず、州外からの顧客にも大変人気のある書店です。その人気の一つは新書と共に古書を取り扱っていること。また、常にカスタマーフレンドリーを掲げ、他の書店とは一味も二味も違うユニークさを追求しているところです。2007年現在、その蔵書数は本店で100万冊を越え、日本でも最大規模のジュンク堂書店 池袋本店(約150万冊)、丸善 丸の内本店(約120万冊)、紀伊国屋書店 新宿南店(約100万冊)と匹敵するほど。今回はポートランドNWエリアにある広大な倉庫とポートランドダウンタウンにある2120坪の本店を訪問し、その人気の秘密を探ってきました。

NWエリアにある倉庫

2年半前に稼動した6000平方メートルの倉庫では、約100名の従業員が在庫・出庫管理、カスタマーサービス業務に従事し、インターネットや電話を通じた顧客からの注文に迅速に、確実に対応しています。その在庫・出庫管理のキーは自家用バーコードラベル貼り付けによる在庫情報管理システムの活用です。1日に新たに4〜5千冊の古本が追加されていく中でリアルタイムに在庫管理を実現しているのは、効率的な在庫管理がなさている証拠。お客様の問い合わせにもカスタマーサービス係が一人一人丁寧に対応しています。94年に始めたインターネット販売は既に売上の30%〜40%を占め、その顧客の90%以上が州外在住者ということで、新規顧客が全米に拡がっているといったところでしょうか。

ダウンタウンにある本店外観 自転車駐車スペース

今回訪問した本店はポートランドダウンタウンの北西に位置し、SWとNWエリアを隔てるウェストバーンサイドストリート沿いにあります。ストリートカー(路面電車)も近くを走っており、ダウンタウンの中心部とおしゃれなお店やレストランがあるNWエリア、パールディストリクトをつなぐ玄関口といえる場所にあります。バーンサイド沿いの入り口には自転車駐車スペースも設置されており、さすが自転車の街、ポートランドのお店といった感じを受けました。パールディストリクト側の入り口を入るとすぐ眼に入るのが、古書買取のサイン。通路にしたがって進むと、古書を買い取ってくれるカウンターがあり、箱一杯の本を持ち込む人の姿も見られました。また、各書籍フロアーは分類に応じて、色付けされており、各フロアー入り口にはインフォメーションデスクがあり、自分の欲しい本がわかっている人はカウンターで聞くと、丁寧にその本がある場所を地図を示しながら教えたくれたり、場合によっては店員さんが案内してくれたりもして、目当ての本がすぐ見つかります。

 

【人気の秘密その1】新刊も古書も並列して販売するユニークさ

書棚 書棚アップ

陳列はジャンル別で、新刊も新古書も古書も並べて販売されているので、自分の予算、目的に合った本を選べます。例えば、本を誰かにプレゼントする場合は「新刊」を、自分で読む場合は「新古書」や「古書」をといった具合。特に「新古書」や「古書」は仕入れや在庫管理の工夫で低価格を実現しており、お買い得感が味わえます。ちなみに「新古書」や「古書」には小さな値札がついています。

 

【人気の秘密その2】フレンドリーなインフォメーションデスク、店員

デスク

インフォメーションデスクの対応は抜群。各フロアーが分野別に色分けされており、わかりやすい地図で目当ての本がどこにあるかを指し示してくれるので、英語がちょっとという人も安心。また、場合によっては目当ての本まで案内してくれる。どんな疑問にも真摯に答えてくれる態度には、お客様重視の姿勢が見て取れます。質の高い店員を確保し続けることはどの会社でも難しいと思いますが、全体で400名近い従業員のほとんどがフルタイム雇用で、従業員を大切にしている姿勢が伺えます。

 

【人気の秘密その3】不要になった本は買い取ってもらえる

買い取りデスク

在庫管理がしっかりしているため、買取の店員さんが手際よく、本の状態を確認しながら値段を即決していくので、箱一杯の本を引き取ってもらうのも5分程度。現金でもらうか自分のパウエル店内で使えるカードに加算してもらうか、その場で代わりの本を選ぶかは自分次第。あなたも本棚で眠っている本を持ち込んでみてはどうでしょうか。

 

【人気の秘密その4】バラエティーに富む蔵書

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日本語関連書籍棚 レア−ブック棚

膨大な蔵書数の中で、アメリカには珍しくマンガを含む日本語の書籍用の書棚もありました。また、3階のパールフロアーにはレアーブックの部屋もあり、そこには1576年に出版された聖書やアメリカ西部で初めて出版された地図(これが最も高価なもので値段はなんと$100,000=¥12,000,000)などもあり、実際、販売されているのには驚きました。これらバラエティーに富む蔵書も、独立系書店ならではのユニークさの追求の結果といったところでしょうか。

 

【人気の秘密その5】本屋さんの中のカフェ

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カフェ

カフェでは自分が興味を持った本を5冊までなら持ち込んで、コーヒーを飲みながらゆっくり閲覧することができます。(ただし、価格は$50以下の書籍)また、そのカフェにも専用の本棚があり、自由に手にとって読むことができます。児童書などもあり、子供を連れてきても楽しめそうです。それぞれのテーブルで自分の本を読む人、本の内容を紹介しあっている人、昼食を食べながら本を読んでいる人など、本を愛する全ての人に広く開かれた場であるとの印象を受けました。

 

【人気の秘密その6】環境にやさしい−リサイクルの推進

ここポートランドはMAXという路面電車があったり、バスの路線が充実していたり、自転車専用道路が設置されていたり、とにかく環境にやさしい生活を目指している人が多い地域です。そこで、「古書」を「新書」と並列して販売していくという発想が強く支持されています。地球にやさしいリサイクルの考え方をビジネスモデルに組み入れていることが多くの人に支持されている理由の一つのようです。

 

【人気の秘密その7】地域への貢献

アメリカでは企業が地域に色々な形で貢献するのは当たり前ですが、この書店でも5万5000冊の本を目標に地域の学校や図書館に無料で寄付していたり、顧客が$5.95を地域の学校に寄付することを希望すれば、それにあわせて本を10冊寄贈する取り組みも実施しています。このように地域に根ざした活動を継続的に行っていくことがポートランダーから強く支持されている理由の一つであることは間違いないでしょう。

 

最後にパウエルズブックスから日本の皆様へのメッセージですが、「からのスーツケースを1つご用意して来店されますのを楽しみにしております。」とのユーモアたっぷりのメッセージを頂きました。

参考資料:Powell’s Books Home page
http://www.powells.com/

関心空間 アバンティブックセンター
http://www.kanshin.com/keyword/658213

 

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俳優中井貴一さんが、結婚披露宴を挙げたことで有名になったウィラメットビンヤードワイナリー。吸い込まれそうな、緑の丘の上で、優雅にワインを楽しんだ後は、オレゴン州最大のアウトレット、ウッドバーンでショッピングを堪能。極めつけは、廃校になった小学校を地ビール工場兼レストランにしてしまったという、なんともユニークなケネディースクール

ポートランドでも、このお店でしか飲めない地ビールは、試してみる価値あり。

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