シアトルの街をゆっくり時間を掛けて歩いてみると、野外に設置されたパブリックアートの多い事に気がつきます。ビルの前庭や、ロビーに置いてあったり、道路に建っていたりします。普段は通り過ぎている街並みでも、よく見ると結構興味をひき、思いがけず有名人の作品に出会ったりします。それもその筈、シアトルはパブッリクアートの数では全米一と言われています。今回はシアトル発祥の地であるパイオニアスクエアをご案内致しましょう。此処には19世紀後半に建てられた、レンガ造りの建物が多く残っています。煉瓦が敷き詰められた美しい並木道の木々は、すかっり落葉していますが、冬もまた格別の雰囲気があります。
オキシデンタル公園 トーテムポール
1974年ワシントン州スポーケンにて開催された万国博覧会の為に、デュエイン・パスコによってこのトーテムポールは彫刻されました。一番大きいのは太陽とワタリガラスです。一般にワタリガラスは不吉な鳥として思われているが、ネイティブアメリカンにとっては太陽や月をこの世に持って来た英雄であると言われています。隣にあるのは鯨に乗った男です。鯨は水の世界の主として多くの神話・伝説に登場します。隣に手を広げて立っているのは、森の鬼女と呼ばれるトーテムポールです。特徴は丸くすぼめた口と、落ち込んだ両眼です。伝説では鬼女の涙が健康と幸運をもたらすと言われています。その隣は熊のトーテムポールです。熊はトーテムポールに一番良く登場します。ネイティブアメリカンの間では、昔、人間や動物は其々の社会を持ち、仲良く行き来があったと伝えられています。
パイオニアプレイス シアトル1番街と
ジェームス・ストリート
1899年にシアトルで最初のトーテムポールが建ちました。少々いわくつきのトーテムポールです。シアトルから商用でアラスカ(ジュノー)に出かけた商人達が、これはよいお土産になると無断で頂戴してきた物です。その後、持ち主から罰金が課せられただけで、返還せずに済みました。盗品がシアトルで一番の名所になったというのは驚きです。ただし、オリジナルの物は、1938年に放火で焼失してしまった為に、現在のトーテムポールは、1940年チャールス・ブラウンとウィリアム親子そして数人のネイティブアメリカンの手により、複製されました。



動物の為の噴水
1909年アラスカユーコンパシフィック世界博覧会がシアトルで開催(会場はワシントン大学のキャンパス)と決まった際に、パイオニアスクエアにも動物の水飲み場必要(当時は馬車が多かった)と言った声が市民の間からあがり、ジェームス・ウェンが市の水道局よりの依頼により造りました。噴水の真中に有るのはシアルス酋長の胸像です。シアトルと言う地名の由来は、この方のお名前から戴いています。
パーゴラ (ビクトリア調のアーチ)
1909年ジュリアン・エベレットに依って設計され、トロリーの待合所でした。ただしオリジナルのパーゴラは事故により完全に崩壊してしまいましが、3年前複製され設置されました。



2番街 と メイン・ストリート
1907年に創業のUPSの最初の事務所があった所です。1977年にUPS創業者であるジェームス・キャセイからシアトル市に、市民の憩いの場として寄贈されたものです。設計者はボストン在住の木下雅夫です。日本の深い森の中を流れる滝を想像して造られました。夏の昼下がりは市民の憩いの場として市民に愛されています。